「親を嫌いになってもいい」─境界線のない家で育った私が、人生を立て直すまで

機能不全家族・アダルトチルドレン

「親のこと、嫌いって思ってもいい?」

私もずっと罪悪感を抱えてきたひとりです。 何をしても認めてもらえず、金銭を求められ、人として尊重されない家庭で、心は限界を迎えました。

この記事では、

  • なぜ「親を嫌うこと」に罪悪感が生まれるのか
  • 境界線がない家で育つと、どんな苦しみが起きるか
  • そこからどう抜け出し、人生を立て直してきたか

を、私自身の体験からお話しします。
「親だからって全部受け入れなきゃいけないの?」と悩む方のヒントになれば幸いです。

「親を嫌ってる」と自覚すらできない-自己肯定感の欠如

「親を嫌うなんておかしい」「そんな薄情な人間じゃない」 そう思い込んでいた時期がありました。実際には、“好きではない”という感覚にフタをしていた”のです。

機能不全家族で育った人の多くは、自分が親を嫌っていることにすら気づいていません。

友人の何人かに「親のこと好き?」と聞いてみたことがあります。

「うん、大好き」「感謝してるよ」と即答するのを聞き、私は驚いたのです。とても同じようには思えなかったから。

「嫌いじゃない」と言いながらも、なんだか苦しい。それでも「親に不満を言うなんて親不孝」と思い直しては、自分の気持ちをごまかし続けていました。

境界線のない家で、子どもが背負わされたもの

機能不全家族には、「家族の境界線」がありません。

私の両親の場合、衣食住以外の対応は、すべて子どもに任せきりでした。

  • 姉は親代わりとして家事の指示、きょうだいの世話を担った
  • 両親はお金に困るたびに、看護師の長女、建築士の長男へ頼った

本来親が背負うべきものを、子どもが引き受ける構造になっているということです。

その結果、私たちは「自分の感情は後回し」「人の期待に応えないと生きていけない」と思い込むようになったのです。

怒りが抑えられない3年間―回復の第一歩は、感情の爆発だった

私が最初にぶつかったのは、怒りのコントロールができない自分でした。

「もう二度と会わない!」
「私の人生、返してよ!」

気がつけば、この言葉を叫んでいました。

当時、看護師としてはたらいていた長女が、親から逃げるように遠方へ引っ越したことで、母の依存対象が私に変わっていたのです。

母は週に3回も私を実家に呼びつける一方、自分が私の家に来ることは面倒がって拒みました。

何を言っても無視され、要求だけは次々に押しつけられる。 その中で、私の中に長年押し込めていた怒りが、一気に爆発したのです。

怒鳴り散らした後は自己嫌悪に陥り、「なぜあんな事を言ってしまったのだろう」と思いますが、この爆発は3年間続きました。

それは抑え込んできた感情が、ようやく出てきた瞬間です。 怒りや悲しみを出せたのは、回復の第一歩だったと感じています。

自分の人生を取り戻すためににやること=距離を置く

次に私がしたのは、「親との距離を取ること」でした。

  • 連絡頻度を減らす
  • 会う回数を制限する
  • 経済的な支援は最小限に留め、手続き等のサポートのみ行う

このプロセスは簡単ではありませんが、「親との依存関係」から抜け出すには、物理的、金銭的、心理的に母親を自立させるための手段として不可欠です。

母親も、会うたびに怒り狂う娘を持て余していたのでしょう。無理に自宅へ呼びつけることも無くなりました。

「親のための人生」>「自分の人生を、自分で選ぶ」。

カウンセリングを3年間受けながら、少しずつ、自分の時間を取り戻せるようになりました。


モヤモヤを感じたあなたへ。その感情、間違っていない

「家族なんだから、全部受け入れなきゃ」 そんなふうに思っていた時期もありました。

でも実際には、

  • 親と話すとモヤモヤする
  • 親の顔色ばかり気にしてしまう
  • 会ったあと、どっと疲れる

こうした“なんとなくの不快感”こそが、あなたの感覚のサインです。

今つらいと感じているなら、「嫌ってもいい」「距離を置いてもいい」と、自分に許可を出してほしい。 その一歩が、自分を守り、人生を立て直すスタートになります。

「感情を出す練習」、次のステップは? 安心して話せる場所の見つけ方

・「感情を外に出す練習」がピンとこない

・自分の感情がわからない、またはまとまらない

これらの悩みを解決する最短の方法は、カウンセリングです。

信頼できるプロフェッショナルに話を聞いてもらうと、加速的に自己を理解できるようになります。

筆者は心療内科の通院を検討しましたが、5ケ所連続で「新規受け入れ」を断られ、心が折れそうになりました。

そんなときに知ったのが、「オンラインカウンセリング」の存在です。

その中でも「kimochi」は、全てのカウンセラーが国家資格を持つ専門家のみのため、安心感がありました。

初月は30%オフの2,980円と、お試ししやすい価格設定です。一人で抱え込まず、あなたの感情を安全に受け止めてくれる場所を、ぜひ見つけてみてくださいね。

【まとめ】私が実践した「家族の役割」から離れるための方法

  • 家族と物理的な距離をとる(同居しない、実家に帰省しすぎない)
  • 自分の感情に敏感になる(「いま何を感じている?」と自問する)
  • 何か頼まれても、すぐに「いいよ」と言わない(境界線をしっかりと引く練習)
  • 経済的な援助を断る/明確な条件をつける(役所や病院の手続きは付き添いOK、携帯代を支払う等の援助はNG、など)
  • 感情を外に出す練習(日記、カウンセリング、信頼できる人との会話)

(補足)機能不全家族の実例

・機能不全家族の具体例が知りたい

そんな方向けの補足です。

私の家では、こんな構図がありました:

  • 長女(姉):親代わりとして支える「ヒーロー」
  • 私(末っ子):明るく振る舞う「マスコット」
  • 長男:批判的で距離を置く「スケープゴート」
  • 次女:存在感の薄い「ロストチャイルド」
  • 三女:知的障害を持ち、福祉の支援を受ける存在

この構図を知ったとき、「自分が悪かったわけではない」と理解できたことは、回復の大きな一歩でした。

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